「 ユネスコ制度改革への日本の働きかけ 方法正しくても実を結ぶかは不透明だ 」
『週刊ダイヤモンド』 2017年7月8日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1189 「朝日新聞」が6月24日、「ユネスコ『世界の記憶』 『政治案件』一部除外へ」という記事を報じた。 ユネスコ「世界遺産」の登録小委員会が、拓殖大学客員教授の藤岡信勝氏らが申請した「中国大陸における通州事件とチベット人虐殺」に関する申請は「『世界の記憶』の基準に合致しない」旨、通知してきたとい…
「 韓国が拘束、碑を書き換えた元自衛官 」
『週刊新潮』 2017年7月6日号 日本ルネッサンス 第760回 自分は慰安婦を強制連行した加害者だと名乗り出て、今日の慰安婦強制連行という虚偽を生み出す原因となったのが故吉田清治氏だ。吉田氏が韓国の国立墓地、望郷の丘に建立した謝罪碑を当局の許可なく書き換えたとして、韓国警察は6月25日、元自衛官の奥茂治氏(69)を逮捕し、出国禁止措置をとったうえで拘束を解いた。 奥氏は26日現在、…
「 間違いなく波紋呼ぶ韓国映画「軍艦島」 闘い止めれば捏造された歴史が定着する 」
『週刊ダイヤモンド』 2017年7月1日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1188 6月15日、映画監督、柳昇完(リュ・スンワン)氏がソウルで記者会見を開いて映画「軍艦島」の完成を報告した。7月26日封切りと伝えられる同作品の内容は、かねて日本側が懸念していたように強い反日要素満載のようだ。 韓国紙「中央日報」は、同映画は「軍艦島に強制徴用された朝鮮人たちが命がけで脱…
「 沖縄の言論空間に八重山日報の新風 」
『週刊新潮』2017年6月29日号 日本ルネッサンス 第759回 長年、沖縄の言論空間は、地元の2紙、「琉球新報」と「沖縄タイムス」によって歪められてきた。私は度々、両紙の目に余る偏向報道を批判してきたが、その異様な状態に風穴を開けるべく、今年4月1日、「八重山日報」が沖縄本島の新聞市場に参入した。 同紙は石垣島を中心とする八重山諸島で発行されてきた。現在、「産経新聞」の記事を大幅…
「 テロ等準備罪の成立へ強硬に反対した民進党こそが政局に動き良識を捨てた 」
『週刊ダイヤモンド』 2017年6月24日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1187 この原稿を執筆中の6月15日未明、国会ではまだ、与野党が「テロ等準備罪」を巡って攻防を続けている。14日夜、参議院では自民党議員らが本会議場に入ろうとするのを、福島みずほ氏ら野党議員が廊下に立ち塞がる形で妨げようとしていた。複数の民進党議員らが、テレビカメラを意識してか、強硬な反対の意思を厳…
「 米国防総省の報告に見る中国の脅威 」
『週刊新潮』 2017年6月22日号 日本ルネッサンス 第758回 米国防総省が6月6日、「中国の軍事情勢」に関する年次報告書を発表した。海洋、宇宙、核、サイバー空間の4分野を軍事戦略の要として、中国が世界最強の国を目指して歩み続ける姿を描き、警告を発している。 報告書は、中国の目標が米国優位の現状を打ち砕くことだと分析し、そのために中国は、サイバー攻撃によって、軍事技術をはじめ自…
「 情報機関の調査機能の一掃を目論む韓国の現状を日本は注視すべき 」
『週刊ダイヤモンド』 2017年6月17日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1186 46年前の1971年に、東京・渋谷で沖縄返還協定反対デモがあり、警備に当たった新潟県警の中村恒雄警部補、当時21歳が殺害された。「渋谷暴動事件」である。その犯人と思われる大坂正明容疑者が6月7日、逮捕された。実に46年間も逃げ続けていたのだ。 人々が忘れ去っても、ずっと事件を追い続けた…
「 世界の安定剤、マティス長官の安全観 」
『週刊新潮』 2017年6月15日号 日本ルネッサンス 第757回 毎年シンガポールで開催される「アジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)」は、世界の安全保障戦略で何が一番の問題になっているかを知り、大国の思惑がどのように交錯しているかを知る、極めて有意義な場である。今年は米国防長官、ジェームズ・マティス氏が演説を行った。 トランプ大統領が、ロシア問題で追及され、身内のジャ…
「 市場経済も軍事力も拡大中の北朝鮮 日本は国民守る手立ての早期整備を 」
『週刊ダイヤモンド』 2017年6月10日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1185 「北朝鮮はわれわれが考えていた以上に強い国力を有していて、経済は成長を続けています。市場経済が発達して、恐らく、国民の生活水準は過去になかった程、高くなっていると思います」 米国のジョンズ・ホプキンス大学の北朝鮮分析サイト「38ノース」の編集長兼プロデューサーを務めるジェニー・タウン氏…
「 白村江の戦い、歴史が示す日本の気概 」
『週刊新潮』 2017年6月8日号 日本ルネッサンス 第756回 少し古い本だが、夜久正雄氏の『白村江の戦』(国文研叢書15)が非常に面白い。 昭和49(1974)年に出版された同書を、夜久氏が執筆していた最中、日本と中華人民共和国との間に国交が樹立された。中華民国(台湾)との国交断絶を、日本政府が北京で宣言する異常事態を、氏は「これは私には国辱と思へた」と書いている。72年の田中…