「 日本が非難浴びる国連の慰安婦問題議論 資金力活かし道理や公正さを説くべきだ 」
『週刊ダイヤモンド』 2018年6月30日 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1237 トランプ米政権が6月19日、国連人権理事会からの脱退を表明した。パレスチナ問題でイスラエルに対する偏見の度合いが過ぎているという理由だ。 「朝日新聞」は6月20日夕刊の1面トップで同件を、「また国際協調に背」という見出しで報じた。パレスチナ対イスラエルの問題に踏み込むつもりはないが、朝日流…
「 極東情勢大転換、日本の正念場だ 」
『週刊新潮』 2018年6月28日号 日本ルネッサンス 第808回 全世界が注目した6月12日の米朝首脳会談の共同声明を読んで、つい、「耐震偽装」という言葉を思い出した。スカスカで強度が足りない。「北朝鮮の完全非核化」を達成させるといっても、そこに至る具体的取り決めが盛り込まれていない、これで大丈夫かと、疑問を抱く。 共同声明には、「完全で検証可能、不可逆的な核の廃棄」(CVID)…
「 米朝山場、日本は官民あげて拉致解決を 」
『週刊新潮』 2018年6月21日号 日本ルネッサンス 第807回 「金正恩が話のできる男かどうかは、私は会って1分で判断できる」。トランプ米大統領は記者会見でこう語った後、カナダでの先進7か国首脳会議を早めに切り上げて、シンガポールに向かった。 この記事が皆さんの目にとまる頃、史上初の米朝首脳会談の結果が吉か凶か、明らかになっているだろう。 世界最強国の大統領と、世界で最も多…
「 米国の真の相手は、北を支える中国だ 」
『週刊新潮』 2018年6月14日号 日本ルネッサンス 第806回 世界の安全保障問題専門家が集うアジア安全保障会議では、今年もまた中国への物言いが際立った。シンガポールでの3日間の会議で、6月1日、基調講演に立ったのはインドのナレンドラ・モディ首相である。 モディ氏はインド・太平洋の在り様が世界の運命を定める重要な要素だとし、「大洋が開かれているとき海の安全が保たれ、国々は結ばれ、…
「 お家騒動の真っ只中にある文藝春秋 論壇の中心を形成する日はくるだろうか 」
『週刊ダイヤモンド』 2018年6月9日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1234 月刊「文藝春秋」は「中央公論」と共に輝くような雑誌だった。物書きを目指す者たちが、その両方に毎月でも記事を書きたい、書かせてもらえる力量を身につけたいと願っていたはずだ。 私はいま、物書きの端くれに連なっているが、私の物書き人生は文藝春秋から始まっている。初めて記事を載せてもらったのは34…
「 北をめぐる米中の闘いが激化 」
『週刊新潮』 2018年6月7日号 日本ルネッサンス 第805回 6月12日の米朝首脳会談はどうやら開催されそうだ。劇的な展開の中で、はっきりしなかった展望が、少し明確になってきた。米国が圧倒的優位に立って会談に臨み、拉致問題解決の可能性にも、安倍晋三首相と日本が一歩近づくという見込みだ。 5月24日夜、トランプ大統領は6月の米朝会談中止を宣言した書簡を発表し、朝鮮労働党委員長、金正…
「 首相が加計氏に便宜との批判は疑わしい 愛媛県職員の作成文書は一体何なのか 」
『週刊ダイヤモンド』 2018年6月2日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1233 愛媛県知事の中村時広氏が5月21日に参議院予算委員会に提出した文書は加計学園問題を蒸し返すきっかけとなるのか。愛媛県職員が作成した文書には、加計学園側から県担当者に、「2015年2月25日に理事長が首相と面談(15分程度)」、加計孝太郎氏が首相に「今治市に設置予定の獣医学部では、国際水準の獣医学…